まちのAIサポーター ブログ

2026年09月17日

建築設計会社の社員向け「生成AIの活用」研修に講師として登壇しました

9月17日(水)、東海地方の建築設計会社にうかがい、社員の皆さま向けの「生成AIの活用」研修に講師として登壇しました。

9時から16時まで、昼休憩をはさんで実働6時間。15名の皆さまに、ご自身のパソコンで手を動かしていただく形式で進めました。


開催概要

  • 開催日:2026年9月17日(水)9:00〜16:00(実働6時間)
  • 地域:東海地方
  • 対象:建築設計会社の社員の皆さま
  • 参加者:15名
  • 形式:対面・講義+実習

前半3時間を「安全に使う」にあてた理由

この研修でいちばん時間をかけたのは、実は安全に使うための線引きでした。

設計のお仕事では、図面、発注者の情報、現場の写真など、外に出してはいけないものを日常的に扱います。使い方を覚える前に、「何を入れてよくて、何を入れてはいけないか」がはっきりしていないと、便利さがそのままリスクになります。

具体的には、著作権の考え方、入力してよい情報とそうでない情報、社名や個人名の伏せ方、会社が把握していないところで個人がAIを使ってしまう状態、アカウントの共有——こうした論点を一つずつ確認していきました。

あわせて、AIがもっともらしい誤りを返すこと(ハルシネーション)と、その見抜き方もお伝えしています。最後に判断するのは人である、という前提を何度もお伝えしました。

後半3時間は、設計の実務に寄せて

午後は、実際の業務を題材にした実習が中心です。

取り上げたのは次の5つでした。

  • 文章の作成と校正、箇条書きから文書を起こす、相手に応じた書き分け
  • 設計案・材料・仕様の比較を、AIに表の形で整理させる
  • 調べものを、出典の確認まで含めて判断材料にする
  • 法令は「AIで当たりをつけて、一次情報で確かめる」
  • 録音・文字起こしから議事録をつくり、自社の型に合わせて出力させる

法令は、AIに結論を出させない

後半でとくに丁寧にお伝えしたのが、法令の調べ方です。

建築基準法まわりの確認は、間違えると実務に直結します。そこで、AIには「どのあたりを見ればよいか」の当たりをつけてもらうところまでを任せ、条文そのものは e-Gov(国が運営する法令検索サイト)で確かめる、という手順に固定しました。

AIに結論を言わせない設計にしておくと、便利さを取りながら危うさを避けられます。

議事録は、手元の道具で今日から始められる

もう一つ関心が高かったのが議事録でした。

特別な機材をそろえなくても、お手持ちのスマートフォンの録音と文字起こしから始められます。そのうえで、自社で使っている議事録の型をAIに渡し、「この型に合わせて」と指示すると、そのまま使える形に整います。

新しい道具を買うより先に、いま持っているもので試していただくことを大切にしています。

最後は「明日から1つだけ」

研修の締めくくりは、明日から試すことを1つだけ決める時間にしました。

1日で扱った内容は多く、全部を持ち帰ろうとすると結局どれも続きません。一つだけ選んで、それが回り始めてから次に進むほうが、結果として早いと考えています。


まちのAIサポーターでは、個別レクチャー・研修・企業へのAI導入支援を行っています。

業種に合わせて題材を組み替えますので、「うちの業務でも使えるだろうか」という段階からご相談いただけます。まずはお気軽にお問い合わせください。